オーディオシステムで音楽を楽しむ場合、生演奏との音圧の違いによる聴覚の補正等のためにトーンコントロールの必要性が述べられていますが、一方で不要という見解もあります。ここでは聴覚とトーンコントロールの関係について検討しました。
等ラウドネス曲線
等ラウドネス曲線(新規格 国際規格ISO226:2003) |
90(4kHz以上は80)phonの等ラウドネス曲線に対する各音圧での差 |
加齢による可聴値の変化
加齢による可聴値の周波数特性の変化(立木孝他、日本人聴力の加齢変化の研究 Audiology Japan 45.241-250.2002に改変を加える) |
加齢により高域の聴覚が大きく低下することは明確なので、高域を補正することで聴覚の衰えをある程度補うことになり気持ち良く聞くことができると思います。
40歳になったら高域の補正を始めてもいいのではないだろうか。高域の補正量を大きくしていくと、聴覚という点では若返っていき、10代の感性に戻ることも可能かもしれない。
聴覚の変化とトーンコントロールの関係
トーンコントロールの特性 |
コントロールアンプの代表的なトーンコントロール特性です。調整範囲は、最大のもので±20dB程度だと思います。低域は、等ラウドネス曲線の特性に、高域は、加齢による聴覚の変化に見合っており、オーディオシステムのトーンコントロールを調整することにより、それぞれの補正ができると思います。
トーンコントロールの調整法
私は、音楽に没頭するような聴き方をする場合、音圧が90~80phon程度と大きな値で聴いているので、低域の補正は行っていません。高域の補正は必要と感じているが、私の感性では楽器の音で高域の補正量を決めるのはむつかしい。
トーンコントロールの高域の補正は一般に1000Hz以上の領域です。合唱曲の1000Hz以上というのは、アルトとソプラノの高い音域に相当すると思うので、合唱曲で女性コーラスがバランスよく聴こえてくるようにトーンコントロールの高域の補正量を調整しています。
詳細は、こちら
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